8月3~6日に開催予定だった「秋田竿燈(かんとう)まつり」について、実行委員会は29日、中止を決めた。戦後初の中止だった昨年に続き、2年連続。全国的に新型コロナウイルスの感染拡大が収まっておらず、市民や観光客の安全確保が難しいと判断した。
青森ねぶた祭、仙台七夕まつりとともに東北三大祭りに数えられているが、今年の開催中止を決めたのは竿燈まつりが初めて。
実行委は4月、会場を従来の竿燈大通りから八橋運動公園(いずれも秋田市)などに変更し、観客数を絞って実施する方針を決定。その後の感染状況を踏まえ、開催の可否を最終判断することにしていた。29日に実行委の総会があり、会長の穂積志・秋田市長は「2年連続での中止は断腸の思い。一番優先すべきは市民、演技者、観光客の安全だと考えた」と話した。
竿燈まつりは約270年の歴史を持つ国の重要無形民俗文化財。竹ざおに提灯(ちょうちん)をつるした竿燈を実った稲穂に見立て、五穀豊穣(ほうじょう)を祈る。2019年は4日間で約131万人が訪れた。
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル